オープンパス・メソッド(R)第2回公開セッション(2014年6月1日開催)で行ったセッションの1つを紹介させていただきます。
【主訴】
クライアントさんによると、右肩部から頸部右側、右側頭部、頭頂部にかけて押さえ込まれるような苦しさが20年以上も持続的にあるということでした。
【動画1】
主訴を聴取した後、床との足底接地面をお聞きしました。
両足ともに踵部と足底遠位部だけが接地しています。
【動画2】
クライアントさんから聴取した内容と周辺視によって、僧帽筋下行部と肩甲挙筋が重なる部位に拘縮を発見します。
その部位を押圧すると放散痛があります。
オープンパス・メソッド(R)ではエントリーポイントとして扱いますが(本ケースではイーズポイントが「反転したもの」として扱っています)(注1)、このポイントはいわゆる「トリガーポイント」と同じものです(本ケースの場合)。
このポイントから歪み構造(注2)にアクセスし、肩周囲にある張力関係(緊張)を調べます。
肩甲骨を介してその周囲や肩甲骨に付着する筋群の張力バランスを調整します。
同時に僧帽筋下行部と肩甲挙筋が重なる部位の拘縮に働きかけます。
施術後、この部位がリリースされて症状が緩和されました。
足底接地面も変わりました。
(注1)痛みにワークする。痛みがからだ(soma)の「入口」となる。何を「入口」にしてもよいだろう。ボディワーカーは「入口」を見つける名人だ。(2013年10月13日のツイート)
(注2)「痛みを取る」と言うと、身体上から何か絆創膏のようなものを「剥がず」イメージでも浮かぶのだろうか?しかし実際には「剥がす」ように上手くは行かない。全身に及ぶ「痛み構造(+伝達機能)」に働きかけなければならない。・・・クライアントが現に痛みの解消を訴えるのであれば、その訴えを退けずに「痛み構造」に働きかける。何らかの理由でそれができないのであれば、そのことをクライアントに伝えなければならない。(2013年10月3日のツイート)
【動画3、4】
後頭下筋群のうち、大後頭直筋と上頭斜筋に働きかけます。
痛みに注意が引き付けられることもあって、クライアントさんの集中力が高く、非常によく手技に反応してくださり、変化が早く起こります。
ホールディングを決め、働きかけてから、1分ほどで両筋とも完全にリリースされます。
【動画5】
主訴が解消されました。
クライアントさんの「首が自由です」「初めての感じ…大人になって初めてくらい」という言葉が印象的でした。
【お知らせ】7月13日にパルペーション公開セッション、7月26日にパルペーション・ワンデイ・ワークショップ(初級)、8月9日にパルペーション・ワンデイ・ワークショップ(上級)を開催します。・・・詳しい内容(1、2、3)
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