2014年07月05日

大腿内側に働きかける/ボディワーク入門講座

7月4日、よみうりカルチャー恵比寿主催の「ボディワーク入門講座」(講師:斎藤瑞穂、小川隆之)が開催されました。
今回のテーマは「大腿内側をリリースする」でした。

最初に内転筋について話しました。
内転筋群は大腿内側の浅部から深部までを走行しますが、ロルフ・メソッドでは(本講座のサブ・タイトルが「ロルフ・メソッドに学ぶ」なので、ロルフ・メソッドについて言及することが多々あります)これらをコアの筋群として扱います。
私たちが立位のとき、重心線(身体の重心を通る垂直線)が両脚内側の間を通ります。
したがって内転筋群は、重心線に沿うように走行することになります。
重心線を中心と考えれば、これらの筋群はコアとなるわけです。

私たちが立位姿勢を保つためには、この重心線は支持基底面(私たちが体重を感じる支持面―立位のときには足底―とその間にできる底面)内を通らなければなりません。
内転筋群は重心線に沿うように走行しながら、それが支持基底面内を通るように助けています(もちろんこの仕事は、内転筋群だけのものではありませんが)。

今回の実習では、セルフ・リリース、ペア・リリースともに、ロルフ・メソッドではなくオープンパス・メソッド(R)を行いました。
セルフ・リリースでは、一方の脚にファシャワークを、もう一方にソマティカルワークを行いました。
大腿内側から内果にかけてファシャワークを行いましたが、短い時間で重心(重心線が支持基底面を通る位置)が変わり、ワークした側の立位感が全く違うことに、受講生の皆さんは驚かれたかと思います。

次に反対の脚にソマティカルワークを行いました。
今回は斎藤講師が独自に考案したもので、わずかな動きと感覚を使うだけで大きな変化を体験できる方法です(オープンパス・メソッド(R)のトレーニングで行うレベルに近い内容でしたが、受講生の皆さんには受け取っていただけたかと思います。ご自宅でも、またお仕事でもぜひ試してみてください)。
導入部では、股関節の小さい動きを使って内転筋群を活性化しました。
しかし、内転筋群はそれだけで働くわけではありませんし、股関節が効率的でスムースな動作を行うためには、骨盤底筋群、腹壁筋群などの協力が必要です。
各筋、各筋群の分化を行い、協応運動を作り出しながらムーブメントを誘導しました。
内転筋群を他の筋群が安定させたり、動きを促進させたりするのを感覚していただけたかと思います。

最後にペア・リリースを行いました。
今回、人数の関係で、私はペア・リリースに参加しました。
受け手になったとき、大内転筋、長趾屈筋などにあった拘縮を、受講生さんがリリースしてくださいました。
脚が楽になり、立位姿勢がかなり変わりました。
大変に得した気分でした(笑)。


【お知らせ】7月13日にパルペーション公開セッションを開催します。・・・詳しい内容(
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/101299876
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック