7月18日、よみうりカルチャー恵比寿主催の「ボディワーク入門講座」(講師:斎藤瑞穂、小川隆之)が開催されました。
今回のテーマは「腹部のリリース」でした。
一般的に腹部とは、どの辺りまでを言うのでしょうか?
体幹前面の、肋骨弓より下の部分を言うのでしょうが、多分、どこまでと明確には言えないでしょう。
しかし解剖学的には、腹壁筋群が途切れる部位までと考えてよいでしょうから、そうであれば胸腰筋膜の外縁までとなります。
そう考えると脊柱起立筋のすぐ外側となり、一般的な腹部のイメージ(明確ではありませんが・・・)と比較して、かなり広いのではないでしょうか。
ボディワーカーが腹部に働きかけるとき、この解剖学的な捉え方が大変に役立ちます。
と言うより、そうでなければ腹壁筋群を全体的に扱うことが難しくなるでしょう。
ちなみに腹壁筋の付着部は以下のとおりです。
腹直筋:(起始)恥骨結合、恥骨結節、(停止)第5〜7肋軟骨、剣状突起
外腹斜筋:(起始)第5〜12肋骨外面、(停止)腸骨稜、鼠径靭帯(腱膜となって)、腹直筋鞘
内腹斜筋:(起始)鼠径靭帯、腸骨稜、胸腰筋膜、(停止)第11〜12肋骨、腹直筋鞘
腹横筋:(起始)鼠径靭帯、腸骨稜、胸腰筋膜、第7〜12肋骨、(停止)腹直筋鞘
今回は、腹横筋に対してムーブメントワーク(オープンパス・メソッド(R)で言うと「ソマティカルワーク」)を、腹直筋、大腰筋、腸骨筋、縫工筋に対して筋膜リリース(同じく「ファシャワーク」)を行いました。
ムーブメントワークは、協応運動(co-ordination)を基礎にして行いました。
足底のわずかな踏み込みを使って、その動きを骨盤、脊椎(腰椎から頸椎に向けて)、腹横筋と連携させました。
筋膜リリースの実習では、腹直筋をリリースすることで腹壁全体を弛めた後、腹腔内にある腸腰筋に働きかけました。
さらに、腹部で行った施術の影響を脚部に般化させるために縫工筋に働きかけました。
2014年07月19日
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