2014年08月24日

ケース:疲労感、息苦しさ、右肩から首にかけての懲りなどに対して働きかける

昨年11月、オープンパス・メソッド(R)・ボディワーカー向けに内臓操作のワークショップを開催しました。
それ以来、よく聞かれるのは、私自身は誰の、あるいはどの団体のワークショップ、セミナーで内臓( **)操作を習ったのか、どんな資格を持っているのか、ということです。
しかし残念ながら、私は誰にも、どの団体からも習っていませんし、どんな資格も他者から授与されていません。

ボディワークという仕事を初めて以来、ボディワーク系のワークショップ、セミナーに参加したのは、私の記憶が正しければ(17年で)2回(誰だか忘れましたが、ロルフ・ムーブメント・プラクティショナーのセミナー、それとトム・マイヤースのワークショップ)です。

私は大半のことをセッションで、言い換えるとクライアントの方々から、失敗を繰り返しながら(クライアントの方々には申し訳なく思っています)学びました。
今になって思うと、もう少しセミナー、ワークショップなどに参加していたら、もっと速やかに前進できていたかもしれません。

内臓操作テクニックは、今秋から開催される第1期オープンパス認定インテグレーティブワーカー養成トレーニングのカリキュラムに含まれています。
この内臓操作テクニックも、セッションでの試行錯誤の中で生まれたものです。

内臓操作テクニックを完成させるきっかけとなったセッションの1つを紹介させていただきます。


【疲労感、息苦しさ、右肩から首にかけての懲りなどに対する働きかけ】

クライアントの訴えは以下のとおりでした。
少し前から疲労感が抜けない/息苦しい感じがある/右肩から首にかけて強い懲りがある/右腕が挙げにくい/背中の真中に締めつけられるような感覚があり、疲れが増すとそれを強く感じる

医学的検査では異常が見つかりませんでした(2ndオピニオン、3rdオピニオンでも)。
どの医師からも休養することを勧められました。

インタビューで以上のことなどを聴取した後、姿勢&動作分析を行いました。
体幹はにわずかに右側屈、右肩が胸郭に対しては拳上(左肩のほうが高いが)、重心は左足、など。

ワークを開始しました。
クライアントは背臥位です。
両足を軽く牽引して全身の張力関係を調べました(この方法で多くの情報を得られます。筋骨格系の情報だけではありません)。
左足に比べて右足が伸長しません。
牽引する方向を変えながら調べると、表層では右鎖骨付近に「引き」があり、深層では横隔膜にそれより強い「引き」があります。

横隔膜を触察すると、肝臓が付着する部位に明確な「引き」があります。
臓器をワークの範囲に含めることに関して、その当時は躊躇がありましたが(自らの臓器を対象に触察練習だけはしていました)、自らの感覚を信じ、肝臓の下面をエントリーポイントに選びました。
肝冠状間膜、縦隔、胸郭上口(これらの間に「混線」としか言いようのない「引き」がありましたので)に留意しながら、肝臓を頭方へ軽く圧しました。
ところが張力の変化を上手く捉えられず(大半は「混線」によると思います)、クライアントを「リクライニングシート・ホールディング」で支えました。
クライアントは背臥位から、ワーカーの身体とクッションで上体を支え上げられます。
右肋骨弓の前側面に両母指球を当て、肝臓の下面をフックし、わずかに持ち上げました。
張力の変化を待って(筋骨格系に対する施術経験を活かしました)、肝臓を元の位置に戻し、膜の緊張を調べると、最初の「引き」が少し弱っていました(「混線」もある程度は治まっていました)。
同じことを幾度か繰り返すと、「引き」が消え、周囲と均質な状態になりました(この瞬間に起こった肝臓の自動的な動きには驚かされました。各臓器自体の動きについての、最初の大きな発見でした)。

以上のワークを行った後、訴えのあった部位に触れていきました(触察とリリース)。
その後、クライアントに状態を聞くと、最初に訴えた問題のうち、首の懲り以外は解消したとのことでした。
クライアントの様子が変化している(疲れた様子が消えている)ように見えたので、そのことを伝えました。
首の懲りは最初に比べると、3割くらい残っているとのことでした。
姿勢&動作分析を再び行った後、右肩部から頸部に対してイーズポイントリリーステクニック斎藤から教えられたこのテクニックを、この頃はまだ十分に使いこなせていなかったのですが、このとき、このテクニックが全身の張力関係に関わるものであると認識できました)を使いました。
首の懲りも解消し、セッションを終了しました。

次回のセッションまで様子を見て、問題がないようなら目標の最設定(クライアントの希望)を行うことにしました。
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