先日、5分ほどで施術を行う必要がありました。
クライアントさんは、「ストレス性の耳鳴り」という診断を医者から受けた方でした。
時間がないこともあって、もちろん聴取(カウンセリング)は行いましたが、正式な姿勢・動作分析は行わず、構造・機能的な問題に関しては施術を行いながら身体に聴こうと思いました。
・・・
周辺視で見ると、顔色が左右で違います。
右側のほうが少し暗く見えます。
会話時、話を区切るたびに、下顎右側がわずかに上がります。
頭部右側を肩に近づけるような動きが見られます。
周辺視を続けていると、共感覚が立ち上がります(いつものことですが、視覚情報によって体性感覚情報が立ち上ります)。
私の手指は受け手の方の顔面右側、ちょうど耳のあたりに引かれます。
そのあたりを指す(実際には指していません)と、私の呼吸は浅くなります。
指すのをやめると、呼吸はもとの深さに戻ります。
胸鎖乳突筋が硬く、乳様突起あたりに拘縮があると感じます(触れていません)。
顔面は右側のほうが冷たく、体液の流れを感じ取ることができません(やはり触れていません)。
(以上のような感受性は、エア・パルペーションという触察の練習法を続けていると確実に得られます)
この時点で、周辺視を始めてから10秒くらい経過しました。
背臥位になっていただき、胸郭上口から側頭部右側までを弛めながら、頭部をホールドします。
共感覚で感受したとおりに、乳様突起のすぐ尾方に拘縮を発見します。
拘縮の周囲を弛めるために、頸部の角度を調整します。
拘縮をリリースしながら、顔面右側に軽く触れて、体液の流れを作り出します。
受け手の方に変化を感じていただくために、変化のプロセスを追うような触れ方を加えます。
受け手の方は変化を感じられ、「もう大丈夫です」という言葉。
その言葉を受けて、状態が安定したのを確認後に終了しました。
施術を始めてから終了するまで3分くらいだったでしょうか。
2014年09月29日
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