今回は、長橈側手根伸筋、短橈側手根伸筋、肩甲挙筋、前・中・後斜角筋の触察実習を行いました。
また梨状筋については、時間の関係で触察のデモンストレーションだけを行いました。
長橈側手根伸筋と短橈側手根伸筋の触察は、連続して行いました。
短橈骨手根伸筋がリスター結節の橈側を通過することで、これら2筋が協力してどのような力を発揮するのかを説明しました。

肩甲挙筋の触察は、起始・停止を把握するために、骨指標を正確に触れてから行いました。
停止部である肩甲骨上角内側縁については、僧帽筋の下層にあるため、相反抑制によって僧帽筋の働きを抑えた上で触察しました。
かつ、肩甲骨を拳上させる際に僧帽筋が肩甲骨を上方回旋させないように、触察者は肩をホールドする位置を工夫する必要があることを伝えました。

斜角筋についても、起始・停止に関わる骨指標を正確に触察しました。
斜角筋群の停止部(第1、2肋骨)については、鎖骨、胸鎖乳突筋、頸椎との関係(個体差があるため)で手技の角度を変えなければなりません。

梨状筋については、腹臥位、横臥位、背臥位で触察する方法をデモしました。
背臥位で腹部から仙骨前面の起始部を触れるデモでは、参加者の方々にも、デモンストレーターが手指を導く形ですが、触察体験をしていただきました。