今回のテーマは、前回、前々回に引き続き「イーズポイントリリーステクニック」でした。
今回は、腕部腹側のイーズポイントに対して働きかけました。
今回は、パルペーション・トレーニングの復習を含めた内容となりました。
イーズポイントに働きかける前に、腕部腹側にある骨指標、いくつかの筋・腱などを触察しました。
イーズポイントリリーステクニックの実習は、今回で3回目(注1)になりますが、今期は何か例外的なことが起こっています。
3回目というと、これまでの傾向では、イーズポイントを探し当てることに苦労している頃ですが、今期はすでに、誰もが難なくイーズポイントを見つけ出すことができています。
(注1)オープンパス認定トレーニングは、現在は昼間部と夜間部があり、前者は6時間、後者は3時間の講習となります。
第9期は夜間部ですので、1回につき3時間の講習ですので、今回で9時間目となります。
9期生の方々がインテグレーティブワーカー養成トレーニングに進級されたときには、疼痛解消テクニックを実習することになるでしょう。
疼痛解消テクニックは、「反転したイーズポイント」(注2)に対して働きかけていく技術なのですが、このようにイーズポイントを探し当てることができれば、習得することは難しくないでしょう。
(注2)イーズポイントは膜連続体(全身を縦横に走行し、器官群を包み込み、区分ける膜組織)における張力の交点にあります。
圧すると、わずかな「弾み」(押し返し)が感じられます。
ストレスを吸収し、柔軟性を失うことで「反転」し、「心地よい(イーズ)ポイント」から「圧痛のあるポイント」に変わります。
イーズポイントリリーステクニックをお伝えするにあたって、今期がこれまでとそれほど伝え方や内容が変わったとは思えないのですが、変わったところを強いて言えば、イーズポイントの位置をすぐに講師が教えてしまうのではなく、なるべく受講生が自分で探すように指導しているという点でしょうか。(注3)
(注3)イーズポイントリリーステクニックは、斎藤講師が考案した技術です。
指導も、考案者である斎藤講師が自らの経験(イーズポイントを探し当てた経験)に基づいて行われています。
イーズポイントが反転している場合には、痛みを伴います(大半のイーズポイントが反転してしまっているケースもあります)。
ただし、「イタギモ」「イタイタギモ」くらいまでは、「キモチヨイ」「ココチヨイ」(イーズ)の範囲と捉えて問題はありません。
しかし、「痛み」のほうが「心地よさ」に勝るようでしたら、そのポイントは「反転している」と捉えたほうがよいでしょう。
痛くて思わず叫んだり、身動きしたり、場合によってはジャンプしてしまう(「ジャンプサイン」(注4)と言います)くらいの反応があるとしたら、完全に反転状態です。
(注4)ペア実習の中で、「ジャンプサイン」を続けざまに引き出していたペアがありました(すでに、疼痛解消テクニックの8割がたを習得したようなものです!)が、イーズポイントリリーステクニックの範囲で、上手く痛みを緩和されていました。
ペア実習の中で、面白いケースがありましたので、紹介します。
クライアント役(女性)の方の身体を観察すると、バスト、ヒップともに左側が下垂していました。
顔面も、左目の高さ、左口角の位置などが低くなっていました。
今回は、腕部腹側に対してイーズポイントリリーステクニックを行いましたが、終了後、バスト、ヒップ、目、口角の全てが拳上していました。
【イーズポイントリリーステクニックの実習風景】





