今回は、参加者の皆さん全員が、筋膜リリース体験者(施術者)でしたので、専門的な説明なども加えながら進めました。
本ワークショップを開催した目的は、参加者の皆さんに、「筋膜が容易に変化すること」を体験していただくことでした。
その目的は、達せられたと確信しています。
「変化が容易でない」と思い込む施術者は、無理な力を用いて、自分と受け手の身体を傷つけてしまうかもしれません。
あるいは、無駄に時間をかけ過ぎて、身体構造を台無しにしてしまうこともあるでしょう。
それでは、何のための施術なのか分かりません。
筋膜の操作は、コツ(手の当て方)さえつかめば、誰でも容易に、どんな無理もなく行えます。
施術の経験などない人でも、楽に結果を出せます。
今回は、最初に「変化」に関して、思うところ(「変化は容易に起こる」「形ある全てのものは変化の只中にある」)を少しお話しした後、筋膜操作(滑走、伸長)および筋膜リリースのデモンストレーションを行い、実習に入りました。
デモンストレーションでは、以下のテクニック(全てその部位の筋膜、膜組織に働きかけるテクニックです)を行いました。
1.上腕、下腿、手指に働きかけることで、頸部の可動域を拡大する。
2.鼻梁、アキレス腱(どちらも「アーチ」)をリリースすることで、体幹の屈伸可動域を拡大する。
3.大腿に働きかけることで、重心を変化させる。
4.LDH(lumbo-dorsal hinge)、MDH(mid dorsal hinge)、縦隔をリリースすることで、肩、股関節、膝の可動域を拡大し、呼吸動作をスムースにする。
5.頭蓋をリリースすることで、体幹(脊柱)の柔軟性を向上させる。
6.頭蓋に働きかけることで、顔面を整える(両目、両頬骨、両耳の高さをそろえ、頭蓋の形を整え、小さくする・・・いわゆる小顔・整形術です)。
(以上は動画に撮りましたので、別の機会にアップします)
実際に行った実習は、時間の関係で、上記のうちでは1.4.だけです(その他、テクニック実習の前に、タッチの練習を行いました)。
今回、実習できなかったテクニックについては、別の機会に行うお約束をしました。



タッチの練習の際に、「リスニング(傾聴)」に関するご質問をいただきました。
ボディワークで言う「リスニング」は、施術者が(主観的に)行うものではなく、身体が行うということを説明しました。
「私」が「聴く」ことを止めて(注1)、身体の反応(筋反射(注2))に任せることで、正確な情報が「瞬時に」もたらされます。
これには、練習法がいくつかあります。
(注1)オープンパス・メソッド(R)の表現でこのことを言うと、「〈非意識〉の活用」あるいは「〈無人称〉の行為」となります。
(注2)例えばOリングなどのような定型の方法は使いません。
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「一から始める触察解剖学」
開催日時:水曜日の夜間(19:00−21:00)
会場:オープンパス・オフィス(東京都新宿区西新宿4−32−4)
講師:斎藤瑞穂、小川隆之
全8回参加の方/1回6000円、48000円+消費税
単発のご参加も可能。日時、金額の詳細はこちら↓でご確認ください。
http://rolflingopenpath.sblo.jp/article/164099027.html
よみうりカルチャー恵比寿「気軽に出来るボディワーク」
開催日時:第1、第3金曜日 19:00−21:00
会場:アトレ恵比寿7F よみうりカルチャーセンター
講師:斎藤瑞穂、小川隆之
お問い合わせ先:よみうりカルチャー恵比寿
http://www.ync.ne.jp/ebisu/center.html