2018年11月26日

自転車の法則

技術を習ったばかりだと、努めて技術に集中しないとならない。
自分が技術に使われている感じで、技術が9、自分が1くらいの割合でこなしている。
それにほんとは、「こなしている」のかあやしいし、技術の9はダメダメだし、自分の1はお世辞にも「個性」とは言えない。
ところが3年もすれば、技術が2か3、自分が7か8までになってくる。
その先は、個々に年数に違いはあるかもしれないが、技術が限りなく0に近づいていく。
言ってみれば、技術と自分が1つになる(合体する)という現象が起こる。

昨日のセミナーでそのことを話したら、それは「達人」の話だと言われた。
いえいえ、それは「自転車の法則」です。
最初は、ハンドルに手をかけ、サドルに腰をかけ、ペダルに足をかけと、1つずつ注意を向けないと、乗るところまで行かない。
でもそれでは、近所のお店に買い物にさえ行けない。
ところが反対に、買い物に行けるくらいになったら、ハンドルなんかに注意は向かない。

技術が身についていないと、それにばかりに注意が向いて、前からクルマが向かってきても、ハンドルが切れない。
ワーキングメモリに負荷がかかり過ぎていて、臨機応変に対応できない。
私たちボディワーカーは、技術ばかりを気にしていると、クライアントのことが見えてこない。

しかし、心配はいりません。
練習すれば、いずれは自転車に乗れるようになります。
それが「自転車の法則」です。
「達人」? そんな考えは放っておきましょう。


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斎藤瑞穂氏3作目の著書である『筋膜リリース コツのコツ』(Kindle版)は、ボディワーク初心者の方にも、プロで活躍されている方にも、筋膜リリースの実践的な参考書としてお勧めです。

posted by baucafe at 12:29| Comment(0) | TrackBack(0) | ◇徒然日記
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