2013年02月11日

第1期オープンパス認定ソマティカルワーカー養成トレーニング第4回

2月10日、第1期オープンパス認定ソマティカルワーカー養成トレーニング第4回が開催された。

講義では、今回が折り返し地点ということで、これまでお伝えしてきた、ソマティカルワークの背景となる理論について大枠で(全体を簡単に見渡せるような形で)解説した。
標題としては、以下のとおり。
(1)ファシャワークとソマティカルワークの違いについて
(2)学習について
(3)陳述的記憶と非陳述的記憶について
(4)記憶について+ワーキングメモリについて
(5)学習による生物学的な変化について

(1)ファシャワークとソマティカルワークの違いについて
以下のことを説明した。ファシャワークは末梢(筋骨格系、特に筋膜を始めとする軟部組織)に、ソマティカルワークは中枢(脳神経系)に働きかける。前者の手段は主に手技であり、後者は言葉がけである。前者では軟部組織の、後者は脳神経系の構造と機能に関する知識が必要である。

(2)学習について
ソマティカルワーク(ソマティクス)における「学習」の定義について、また「学習」研究の歴史(古典的条件付け、オペラント条件付けから…)について話した。

(3)陳述的記憶と非陳述的記憶について
陳述的記憶にはエピソード記憶、意味記憶があり、非陳述記憶には手続き記憶、習慣記憶、慣れなどがあることを説明した。また以上を意識、非意識に関連付けて話した。

(4)記憶について+ワーキングメモリについて
@感覚記憶、短期記憶、長期記憶について、A(感覚記憶に関係づけながら)感覚のモダリティ(様式)について、Bワーキングメモリ(中央実行系、視空間スケッチパッド、音韻ループ、エピソード・バッファー…)について解説した。

(5)学習による生物学的な変化について
学習によってシナプス結合が変化するということを、西洋思想における「心身問題」に関係づけて話した。

実習では、以下3項に基づいた技法を行った。
(1)身体運動の細分化(言葉がけの練習)
(2)学習の転移(筋感覚運動イメージを用いて)
(3)アイソメトリックを利用した筋の活性化

どの技法とも、ファシャワークとは異なる体験をしていただけたかと思う。

ソマティカルワーク第4回.jpg
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