2014年04月19日

筋膜について/ボディワーク入門講座

昨日(4/18)、よみうりカルチャー恵比寿主催の「ボディワーク入門講座」が開催されました。
今回の講座は「筋膜について」というテーマで進めました。

この講座は実践中心の内容ですが、実践に必要だと思われる理論、思想(考え方)などもお伝えしています。
この講座でお伝えする実践技法は、「筋膜リリース」と「ムーブメントワーク」に大別することができます。
前者は身体の「末梢」に対する働きかけで、主に筋膜を対象とします。後者は「中枢」(制御部分)に対する働きかけで、身体運動を通して脳神経系にアプローチします。
今回の講座は前者に関するもので、主に筋膜のことを解説した後、筋膜触察、筋膜リリースの実習を行いました。

筋膜リリースは、筋膜に不具合がある場合に、それを解消する目的で行うテクニックです。
筋膜にどんな不具合が生じるかというと、肥厚、拘縮、短縮、癒着などです。
肥厚というのは、筋膜の特定部分に持続して圧力が加えられることで、その部分が厚くなることです。
拘縮の多くは痛み(圧痛)を伴い、関連する筋にスパズムが起こっています。それに対して短縮は筋膜の線維化を起こしていて、状態が安定しています。
癒着は隣り合う筋膜どうしが癒合してしまっているケースです。
それぞれに対する筋膜リリースの方法は違いますが、実技練習は今回が初めてなので、そこまではお伝えしませんでした。

筋膜が不具合を起こす原因には、どんなことがあるでしょう?
まず挙げられるのは、日常動作&姿勢です。つまり、立ち方、座り方、歩き方などの癖です。
他にはスポーツ、趣味、事故や病気、文化的背景などでしょうか。
スポーツ、例えば球技などは利き手の筋肉が発達し、当然それを取り巻く筋膜も肥厚していきます。細かい手先の作業を伴うような趣味なども、姿勢の取り方によって筋膜を歪めるでしょう。
ただし筋膜を歪めることがあるからと言って、それらが良くないものだと決めてしまうのは早計です。スポーツを通して健康を促進することも、趣味を持つことで心理的に豊かな生活を送ることもできるのですから。
病気で臓器を傷めてしまったり、事故で怪我をしたりすれば、当然、筋膜は歪んでしまいます。外科手術を受ければ、必ず筋膜を切開しなければなりません。
文化的背景が原因というのは、例えば中世の上流社会の女性たちが身に着けていたコルセットは、彼女たちの腰部、腹部の筋膜に不具合を起こしたでしょうし、現代でもファッションに合わせて同様のことが起こる可能性はあります。

さてそれでは、筋膜は身体のどこにあるのでしょうか?
全身と言ってよいでしょう。身体の中は何層にも筋肉や臓器が重なっていますが、それらどの層にも存在します。あらゆる器官を包み込んでいて、また仕切っています。
ですから、身体のどこか一部に起こった不具合が、筋膜を通して全身に広がるわけです。

そして筋膜の組成ですが、主成分はコラーゲン(膠原線維)とエラスティン(弾性線維)です。
前者には形を保つ働きがあり、後者には伸び縮みする働きがあります。
私たちの身体は、安定性と可動性という一見矛盾する性質のバランスを必要としますが、2種の成分によって筋膜のレベルでもこのバランスが保たれています。

筋膜の説明の後、筋膜の触察実習、筋膜リリースのための説明をしました。
身体の断面図を描いて筋膜の位置をお伝えし、どこまでどのように手指を進行させればよいかをお話ししました。
慣れてくれば、手技を自由に使ったほうが効果が上がることもあるのですが、最初は手技圧の方向、進入する深さなどに留意しながら行うほうが効果的です。
実習では、受講生さんどうしペアを作って、お互いに筋膜を触察し合ったり、ストレッチしたりしました。実習初回にしては、皆さん、かなり上手く触察手技、リリース手技を使われていたと思います。
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