2014年06月11日

体幹右外側の短縮感、左肩の拳上位、右足の不安定感を解消/オープンパス・メソッド(R)第2回公開セッション

6月1日に開催されたオープンパス・メソッド(R)第2回公開セッションで行ったセッションの1つを動画で紹介させていただきます。

クライアントさんの主訴は、体幹の右側が「つぶれている」感覚があり、左肩が上がっていて(外観的に左肩が上がっていることは知っているが、普段、感覚的には気づくことができない)、股関節&膝関節を屈曲すると膝が「内側に入る」ので、それらを修正したいということでした。

重心についてお聞きすると、ご自身の感覚では、重心は右寄りで、右足の外側だけに体重が乗っているそうです。
また右足が不安定で、外側に倒れそう(内反しそう)な感覚があるそうです。
クライアントさんの言葉では、右足は「余っている」が、左足は「イケている」「ちゃんと踏んでいる」そうです。

クライアントさんの主訴に基づいて姿勢分析を行うと、クライアントさんが「つぶれている」と仰るとおり、体幹右側が「つぶれて」狭くなっていました。また左肩が上がっているのも明らかでした。
体性感覚が非常に高く、施術者の質問によって身体を内側から感覚するたびに姿勢、動作が変化します。
重心も感覚留意によって変化していきます。


施術@:大腿筋膜張筋とその周辺をリリース

施術者は、クライアントさんから聴取した情報を頭の中に置いた上で、注意分散(周辺視)法を用いてエントリーポイントを探し出し、そこから施術を始めます。
筋肉名で言うと大腿筋膜張筋、そしてその周辺、腹部から大腿部にかけての浅筋膜です。
ポイント周囲の状態を整えるために、肢位を変えます。
それによって周囲が弛緩し、ポイントだけに緊張が残ります。
その緊張をクライアントさんに感覚していただくことで、速やかな変化、再び緊張しない状況を目指します。
変化が速やかに起こり、クライアントさんに立位になっていただき、確認すると、足底の接地感が違っているという感想でした。
また股関節&膝関節を屈曲しても、膝が「内側に入る」ことがなくなります。




施術A:長内転筋、胸郭右外側をリリース

右脚を牽引すると、内側に緊張があります。
かつその緊張が骨盤底を介して左脚にも影響を与えています。
内転筋の中でも最も緊張のあった長内転筋に働きかけます。
この部位でも、クライアントさんの感覚留意の力をお借りします。
この部位の施術が終了し、右脚の内側と外側の緊張差がなくなります。
ただしこの時点で、施術者は背側からの張力を感覚しています。
クライアントさんに立位になっていただくと、「右側にサスペンションがある感じ」とのことでした。
外観的には左肩が下がって、右肩とそろいました。

施術を再開します。
右脚を牽引した際に背側からの張力を感覚しましたが、姿勢分析から得た情報と合わせて考えると、腰方形筋に緊張があるのではないかと予想します。
しかし、腰方形筋を押圧してみると、それより頭方、胸郭右外側面辺りに緊張があるのを発見します。
そのポイントを施術することで、肋間が開いて、胸郭の可動性が出てきます。
そのポイントがリリースされると、呼吸が楽になり、「空気が入る」ようになります。
クライアントさんに立位になっていただくと、身体右半身に広がりができた感覚があるということです。




【お知らせ】7月13日にパルペーション公開セッション、7月26日にパルペーション・ワンデイ・ワークショップ(初級)、8月9日にパルペーション・ワンデイ・ワークショップ(上級)を開催します。・・・詳しい内容(
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