今回を入れて、あと5回で第9期も終了します。
9期生の方々は全員が進級試験(ファシャワーカー養成トレーニングに進級するための試験。100筋以上の触察に挑戦し、8割以上できなければ合格できない)の受験を希望されていることもあって、講師側から、今回は模擬テストを行ってはどうかと提案しました。
模擬テストの目的は、試験の進め方を前もって知ること、試験の形式に慣れておくこと、これまで習得した触察テクニックを復習することなどです。
ところが、準備ができていないという意見が出て、模擬テストは次回に行うということで、「模擬テストの模擬テスト」を行うことになりました。(笑)
3名の方が「模擬テストの模擬テスト」に挑戦されました。
大胸筋、縫工筋、肩甲下筋が対象筋でしたが、どなたも10点満点中5点以下という結果になりました。
本試験は3月初旬ですので、まだ約2ヶ月あります。
何とか全員が合格して、そろって進級できるように頑張ってほしいものです。
「模擬テストの模擬テスト」の後は、小指球筋群の触察実習をしました。
小指外転筋、短小指屈筋、小指対立筋の順に行いました。
3筋のうち、前2者は浅層に、後者は深層に位置します。
【小指外転筋】
起始:豆状骨、屈筋支帯
停止:小指基節骨底尺側

小指外転筋は豆状骨に起始しますが、豆状骨に停止する尺側手根屈筋が小指外転筋の安定筋として働きます。
小指外転筋を働かせると、尺側手根屈筋も同時に働きます(尺側手根屈筋の作用である手関節の尺屈、掌屈を行わなくても)。
小指外転筋の作用は小指MP関節の外転です。
小指外転筋の筋腹を触察しています。

【短小指屈筋】
起始:有鉤骨鉤、屈筋支帯
停止:小指基節骨底掌側

短小指屈筋を触察しています。
短小指屈筋の作用は小指MP関節の屈曲です。
小指MP関節を屈曲する際に、浅指屈筋、深指屈筋の作用を抑制するために、手関節を掌屈位でホールドしています。

【小指対立筋】
起始:有鉤骨鉤、屈筋支帯
停止:小指中手骨尺側縁

小指対立筋の作用は小指CM関節の対立です。
小指対立筋を触察しています。

小指球筋群を触察実習した後は、後頭下筋群の触察デモを行いました。
時間切れで、実習は次回に持ち越しとなりました。
【大後頭直筋】
起始:軸椎棘突起
停止:後頭骨下項線外側部とその下方
【小後頭直筋】
起始:環椎後結節
停止:後頭骨下項線内側部、下項線と大後頭孔の間
【上頭斜筋】
起始:環椎横突起上面
停止:後頭骨上項線と下項線の間(頭半棘筋の外側)
【下頭斜筋】
起始:軸椎棘突起
停止:環椎横突起下後部

後頭下筋群の触察手順です(小後頭直筋、大後頭直筋、上頭斜筋、下頭斜筋の順)。
今回は、マックス君が後頭下筋群の触察デモで活躍しました。
少しストレートネックなのですが。
