3月21日、よみうりカルチャー恵比寿「ボディワーク入門/ロルフ・メソッドに学ぶ」講座が開催されました。
今回のテーマは「腰痛に効果的な筋膜リリース」でした。今回が今期の最終回でした。
家庭でも、マッサージ店でさえも、マッサージを受ける際に、腰が痛いと訴えると、腰を中心に、場合によっては腰だけを押したり揉んだりされることが多いかもしれません。
それでも一時的には凝りや痛みが取れたり、腰が軽くなったりするとは思います。
けれども2、3日すると、もとに戻ってしまうか、時にはかえって痛みがひどくなったり、身体のバランスを崩したりすることも多々あるのではないでしょうか。
マッサージだけでなく、筋膜リリースでも、訴えのあった部位だけに働きかけると、同様のことが起こる可能性があります。
今回はそうしたことがないように、体幹まわりから大腿部にかけて、身体のバランスを考えて行う、筋膜リリース・セッションの方法(1例)をお伝えし、それをショート・セッションの形で実習しました。
対象筋群としては、今回は、縫工筋あるいは(かつ)大腿筋膜張筋、腸骨筋、大腰筋、腰方形筋、脊柱起立筋群などを選びました。
これら個々の筋に関しては、すべて今期中にリリース対象にしたものばかりでしたが、今回は多少アプローチを変えました。
また筋膜リリースに併用するムーブメントには、すべてコーディネーション(co-ordination)の要素を加えました。
2014年03月23日
2014年03月09日
触察力の向上のために/クレニオセイクラルセラピーの体験を通して/ボディワーク入門講座
3月7日、よみうりカルチャー恵比寿「ボディワーク入門/ロルフ・メソッドに学ぶ」講座が開催されました。
今回のテーマは「触察力の向上のために/クレニオセイクラルセラピーの体験を通して」でした。
私たちの身体には「生命」の証拠とも言える、様々なリズムがあります。その中でも肺呼吸、脳呼吸、脈動(循環器系のリズム)という3つのリズムが触知しやすいでしょう。
今回の講座は、そのうちの脳呼吸について説明し、それに働きかける技法であるクレニオセイクラルセラピーの体験(その手技を使う体験、受ける体験)を通して触察力の向上を図るという内容でした。
身体の動きを表わす言葉として、モビリティ(mobility)とモティリティ(motility)があります。簡単に言うと、前者は運動の可動性を、後者は自動性を表わす言葉です。
前者は、膝関節がどのくらい動くか、どう動くか、また胃はどのくらい移動するか、というように「動く範囲」を表わすものです。
それに対して後者は、ある組織、器官などが個別に持つ「独自の動き」です。例えば肝臓が斜め前に「お辞儀」をするように自ら運動するとか。
このモティリティは、器官系、器官、組織、細胞という各レベルにおいても独自のもので、今回の実習で用いたクレニオセイクラルセラピーは通常は器官、器官系のリズムを捉えて行うものです。
触察法には触覚を用いる方法と固有覚を用いる方法とがありますが、今回は触覚を「向かう感覚」、固有覚を「迎える感覚」として説明しました。
その意味は、触覚(手指による)が手指を積極的に動かして、つまりこちらから探しに向かうことで感覚し、固有覚が手指にかかる圧を手指や肘、肩、場合によっては脊柱や骨盤、下腿など(の関節)に迎え入れることによって感覚するものだからです。
オープンパス・メソッド(R)のパルペーション・トレーニングでは、この固有覚を主に用いた触察法をお伝えしていますが、今回の講座も同じ方向性で進めました。
今回はクレニオセイクラルセラピーを初めて体験したという方が多かったのですが、短い時間の中で、皆さん、確実に脳呼吸のリズムを捉えていました。
最後に「セルフ・クレニオ」も可能なことをお伝えしました。
身体のリズムを捉えることで、私たちは生物としての、あるいは生命としての自分に出会えます。
私たちはそうした自分になかなか出会えません。例えば鏡を見てもそこに映るのは「社会的な自分」だったり、食事を摂るときでさえそうだったりします。
今回のテーマは「触察力の向上のために/クレニオセイクラルセラピーの体験を通して」でした。
私たちの身体には「生命」の証拠とも言える、様々なリズムがあります。その中でも肺呼吸、脳呼吸、脈動(循環器系のリズム)という3つのリズムが触知しやすいでしょう。
今回の講座は、そのうちの脳呼吸について説明し、それに働きかける技法であるクレニオセイクラルセラピーの体験(その手技を使う体験、受ける体験)を通して触察力の向上を図るという内容でした。
身体の動きを表わす言葉として、モビリティ(mobility)とモティリティ(motility)があります。簡単に言うと、前者は運動の可動性を、後者は自動性を表わす言葉です。
前者は、膝関節がどのくらい動くか、どう動くか、また胃はどのくらい移動するか、というように「動く範囲」を表わすものです。
それに対して後者は、ある組織、器官などが個別に持つ「独自の動き」です。例えば肝臓が斜め前に「お辞儀」をするように自ら運動するとか。
このモティリティは、器官系、器官、組織、細胞という各レベルにおいても独自のもので、今回の実習で用いたクレニオセイクラルセラピーは通常は器官、器官系のリズムを捉えて行うものです。
触察法には触覚を用いる方法と固有覚を用いる方法とがありますが、今回は触覚を「向かう感覚」、固有覚を「迎える感覚」として説明しました。
その意味は、触覚(手指による)が手指を積極的に動かして、つまりこちらから探しに向かうことで感覚し、固有覚が手指にかかる圧を手指や肘、肩、場合によっては脊柱や骨盤、下腿など(の関節)に迎え入れることによって感覚するものだからです。
オープンパス・メソッド(R)のパルペーション・トレーニングでは、この固有覚を主に用いた触察法をお伝えしていますが、今回の講座も同じ方向性で進めました。
今回はクレニオセイクラルセラピーを初めて体験したという方が多かったのですが、短い時間の中で、皆さん、確実に脳呼吸のリズムを捉えていました。
最後に「セルフ・クレニオ」も可能なことをお伝えしました。
身体のリズムを捉えることで、私たちは生物としての、あるいは生命としての自分に出会えます。
私たちはそうした自分になかなか出会えません。例えば鏡を見てもそこに映るのは「社会的な自分」だったり、食事を摂るときでさえそうだったりします。
2014年02月25日
〈続〉姿勢分析&ショートセッション/ボディワーク入門講座、及び専門職向けTRE体験ワークショップのこと(第16回世界作業療法士連盟大会、第48回日本作業療法学会にて)
2月21日にアップした記事の第2弾として書きたいと思います。
21日、帰宅が遅くなったのですが、受講生の荒巻さんからお聞きしたワークショップのお話が興味深かったので、その情報をいち早く皆さんにお伝えしようと思って急いで書きました。
今回は、21日のカルチャー講座の内容も含めてもう少し詳しく書くことにします。
今回の講座テーマは「姿勢分析&ショートセッション」でした。
内容はテキストである『ボディワーク入門』に基づいたものですが、分析したものを図にする方法は数年前から少し進化(?)させています。
ボディワーク・セッションで姿勢分析を行う際には、通常は身体を前後左右の4方向から観察するのですが、講座では左右の2方向から行います。
左右の2方向からですと、左右の傾き(正面から見た)や捻じれを見逃してしまうのではないかと思われるかもしれませんが、書き込み表によってそれが補えるような仕組みになっています。
2方向から観察することのもう1つの利点は、被分析者(クライアント)を平面的に見てしまわず、立体に立ち上げて想像することができるようになる点でしょう。
横から見るとこう見えるけれど、前後から見ると、あるいは上から見るとどう見えるのかと想像することで、頭の中に立体像が立ち上がります。
講座の中では、6方向から観察する方法もあることをお話ししました。
前後左右の4方向に上下の2方向を加えた観察です。
ただし、上からですと例えば椅子などに乗らないと見られませんし、下からですとまさか床下に潜ることなど不可能ですし、被分析者に透明な板の上に立ってもらうとなるとその設備が必要となります。
それなので、上下の2方向はやはり想像することになるわけです。
上からの観察は前後左右からの観察と、見る方向だけが違うだけで見方は変わりませんが、下からの場合には、被分析者を床で支えた(あたかも自分の手で下から支え持つように)ときの重さの配分などを想像します。
姿勢分析はボディワーク・セッションのプロセスの中で用いますが、そのプロセスは以下のとおりです。
カウンセリング→姿勢&動作分析→ハンズオン&ムーブメント→姿勢&動作分析→カウンセリング。
カウンセリングというと心理カウンセリングなどを思い浮かべるかもしれませんので、インタビューと言い直したほうがよいのかもしれませんが、使われるテクニックは心理カウンセリングとほとんど変わりません。
ただし「落としどころ」は心の問題ではなく身体の問題です。最終的にはボディワーク・セッションで対処できるような形に持っていくことになります。
このカウンセリングの中でクライアントから主訴を聞き取り、次いで姿勢&動作分析を行いますが、カウンセリングがクライアント視点だとすると、姿勢&動作分析がボディワーカー視点です。
それなので、分析が終わった時点で両者をすり合せる作業を行うわけですが、クライアントの主訴に寄り添うように話を進めていく(言いなりになるのではありません)のがボディワークの特徴です。
そして、すり合せ作業が終了して、初めてハンズオン&ムーブメントとなります。
ハンズオン&ムーブメントは1時間くらいかけて行うのが普通です。
ボディワーカーが一方的にクライアントの主訴を解決、あるいは治療してしまうわけではなく、「身体教育」が為されなければなりませんので(クライアントにとっては「身体学習」)、そのくらいの時間は必要なのです。
ハンズオン&ムーブメントが終わった後は、再び姿勢&動作分析、カウンセリングと進んでセッションの終了となります。
今回は参加人数が奇数でしたので、私が皆さんの実習に加わりました。
私の相手はオープンパス・メソッド・ボディワーカー(4期生)の松川さんでした。
私の主訴は肩の痛みでしたが、それを踏まえながらの的確な姿勢分析の後、これまた的確な筋膜リリースによって肩の痛みはみごと半減しました。
今回の講座終了後、受講生である荒巻裕さんとお話しする機会がありました。
その際に、荒巻さんが6月にTREのワークショップをリードすることをお聞きしました。
荒巻さんはTREプラクティショナーであると同時に作業療法士でもあります。
私はTREのことを知らなかったのですが、東日本大震災の影響を被った方々を援助するセルフケアの方法として広まってきた技法だそうです。
今回のワークショップは、第16回世界作業療法士連盟大会、第48回日本作業療法学会という大舞台で開催されることもあって、確かな内容、カリキュラム(かつ低料金)のもとに行われます。
今回は、専門職向けにTREの背景理論が解説され、その効果を体験できる内容になっているそうです。医療従事者、心理職、対人援助の専門職(ボディワーカーも含まれるそうです)が対象だそうです。
日時、会場、参加費は以下のとおりです。
日時:2014年6月17日(火)8:30〜11:00
会場:パシフィコ横浜
参加費:4000円
詳しくは以下のサイトを参考にしてください。
みんなのケアメソッド
専門家向けTRE体験ワークショップ 6月17日/TRE Japan
興味をお持ちの方はお申し込みください。
今期講座も残すところあと2回となりました。
楽しく、役に立てる内容となるよう努めていきます。
21日、帰宅が遅くなったのですが、受講生の荒巻さんからお聞きしたワークショップのお話が興味深かったので、その情報をいち早く皆さんにお伝えしようと思って急いで書きました。
今回は、21日のカルチャー講座の内容も含めてもう少し詳しく書くことにします。
今回の講座テーマは「姿勢分析&ショートセッション」でした。
内容はテキストである『ボディワーク入門』に基づいたものですが、分析したものを図にする方法は数年前から少し進化(?)させています。
ボディワーク・セッションで姿勢分析を行う際には、通常は身体を前後左右の4方向から観察するのですが、講座では左右の2方向から行います。
左右の2方向からですと、左右の傾き(正面から見た)や捻じれを見逃してしまうのではないかと思われるかもしれませんが、書き込み表によってそれが補えるような仕組みになっています。
2方向から観察することのもう1つの利点は、被分析者(クライアント)を平面的に見てしまわず、立体に立ち上げて想像することができるようになる点でしょう。
横から見るとこう見えるけれど、前後から見ると、あるいは上から見るとどう見えるのかと想像することで、頭の中に立体像が立ち上がります。
講座の中では、6方向から観察する方法もあることをお話ししました。
前後左右の4方向に上下の2方向を加えた観察です。
ただし、上からですと例えば椅子などに乗らないと見られませんし、下からですとまさか床下に潜ることなど不可能ですし、被分析者に透明な板の上に立ってもらうとなるとその設備が必要となります。
それなので、上下の2方向はやはり想像することになるわけです。
上からの観察は前後左右からの観察と、見る方向だけが違うだけで見方は変わりませんが、下からの場合には、被分析者を床で支えた(あたかも自分の手で下から支え持つように)ときの重さの配分などを想像します。
姿勢分析はボディワーク・セッションのプロセスの中で用いますが、そのプロセスは以下のとおりです。
カウンセリング→姿勢&動作分析→ハンズオン&ムーブメント→姿勢&動作分析→カウンセリング。
カウンセリングというと心理カウンセリングなどを思い浮かべるかもしれませんので、インタビューと言い直したほうがよいのかもしれませんが、使われるテクニックは心理カウンセリングとほとんど変わりません。
ただし「落としどころ」は心の問題ではなく身体の問題です。最終的にはボディワーク・セッションで対処できるような形に持っていくことになります。
このカウンセリングの中でクライアントから主訴を聞き取り、次いで姿勢&動作分析を行いますが、カウンセリングがクライアント視点だとすると、姿勢&動作分析がボディワーカー視点です。
それなので、分析が終わった時点で両者をすり合せる作業を行うわけですが、クライアントの主訴に寄り添うように話を進めていく(言いなりになるのではありません)のがボディワークの特徴です。
そして、すり合せ作業が終了して、初めてハンズオン&ムーブメントとなります。
ハンズオン&ムーブメントは1時間くらいかけて行うのが普通です。
ボディワーカーが一方的にクライアントの主訴を解決、あるいは治療してしまうわけではなく、「身体教育」が為されなければなりませんので(クライアントにとっては「身体学習」)、そのくらいの時間は必要なのです。
ハンズオン&ムーブメントが終わった後は、再び姿勢&動作分析、カウンセリングと進んでセッションの終了となります。
今回は参加人数が奇数でしたので、私が皆さんの実習に加わりました。
私の相手はオープンパス・メソッド・ボディワーカー(4期生)の松川さんでした。
私の主訴は肩の痛みでしたが、それを踏まえながらの的確な姿勢分析の後、これまた的確な筋膜リリースによって肩の痛みはみごと半減しました。
今回の講座終了後、受講生である荒巻裕さんとお話しする機会がありました。
その際に、荒巻さんが6月にTREのワークショップをリードすることをお聞きしました。
荒巻さんはTREプラクティショナーであると同時に作業療法士でもあります。
私はTREのことを知らなかったのですが、東日本大震災の影響を被った方々を援助するセルフケアの方法として広まってきた技法だそうです。
今回のワークショップは、第16回世界作業療法士連盟大会、第48回日本作業療法学会という大舞台で開催されることもあって、確かな内容、カリキュラム(かつ低料金)のもとに行われます。
今回は、専門職向けにTREの背景理論が解説され、その効果を体験できる内容になっているそうです。医療従事者、心理職、対人援助の専門職(ボディワーカーも含まれるそうです)が対象だそうです。
日時、会場、参加費は以下のとおりです。
日時:2014年6月17日(火)8:30〜11:00
会場:パシフィコ横浜
参加費:4000円
詳しくは以下のサイトを参考にしてください。
みんなのケアメソッド
専門家向けTRE体験ワークショップ 6月17日/TRE Japan
興味をお持ちの方はお申し込みください。
今期講座も残すところあと2回となりました。
楽しく、役に立てる内容となるよう努めていきます。
2014年02月22日
姿勢分析&ショートセッション/ボディワーク入門講座、及び専門職向けTRE体験ワークショップのこと(第16回世界作業療法士連盟大会、第48回日本作業療法学会にて)
2月7日、よみうりカルチャー恵比寿「ボディワーク入門/ロルフ・メソッドに学ぶ」講座が開催されました。
今回のテーマは「姿勢分析&ショートセッション」でした。
姿勢分析はボディワーク・セッションに欠かせない技術です。分析なしでセッションを行うことは決してありません。
通常のセッションはカウンセリング(インタビュー)、姿勢・動作分析、ハンズオン&ムーブメント・テクニック、姿勢・動作分析、カウンセリングの順で進んでいきます。
まずカウンセリングでクライアントの主訴を聞き取り、次に自分の分析と照らし合わせ、どう働きかけるか計画を立てます。クライアントに実際に働きかけるのはそれからです。
ハンズオン&ムーブメントが終わった後は再び姿勢分析とカウンセリングを行って、どう変わったかをボディワーカーとクライアントで確認し合います。
今回は参加人数が奇数でしたので、私が皆さんの実習に加わりました。
私のお相手は今回後半からご参加くださっている、オープンパス・ボディワーカーの松川さんでした。
的確な姿勢分析と主訴と照らし合わせながらの正確な施術のおかげで、主訴だった肩の痛みがだいぶ改善されました。さすがにファシャワークの技はキレがよかったです。
松川さんはこの4月、吉祥寺に治療院を開設します。
さて、今期ご参加くださっている、作業療法士・TREプラクティショナーの荒巻裕さんが第16回世界作業療法士連盟大会、第48回日本作業療法学会という大舞台でワークショップを行います。
専門職の方々に向けた、TREの体験ワークショップです。
TREのTはTension(緊張)、Trauma(トラウマ)、RはReleasing(解放)、EはExercises(エクササイズ)です。
詳しくはこちらをご覧ください。
* オープンパスメソッド身体教育研究所にもパンフレットを設置しますので、ご自由にお持ちください。
また荒巻さんのサイトはこちらです。
このワークショップ、かなり興味深い内容だと思います。
皆さん、どうぞ奮ってご参加ください!
今回のテーマは「姿勢分析&ショートセッション」でした。
姿勢分析はボディワーク・セッションに欠かせない技術です。分析なしでセッションを行うことは決してありません。
通常のセッションはカウンセリング(インタビュー)、姿勢・動作分析、ハンズオン&ムーブメント・テクニック、姿勢・動作分析、カウンセリングの順で進んでいきます。
まずカウンセリングでクライアントの主訴を聞き取り、次に自分の分析と照らし合わせ、どう働きかけるか計画を立てます。クライアントに実際に働きかけるのはそれからです。
ハンズオン&ムーブメントが終わった後は再び姿勢分析とカウンセリングを行って、どう変わったかをボディワーカーとクライアントで確認し合います。
今回は参加人数が奇数でしたので、私が皆さんの実習に加わりました。
私のお相手は今回後半からご参加くださっている、オープンパス・ボディワーカーの松川さんでした。
的確な姿勢分析と主訴と照らし合わせながらの正確な施術のおかげで、主訴だった肩の痛みがだいぶ改善されました。さすがにファシャワークの技はキレがよかったです。
松川さんはこの4月、吉祥寺に治療院を開設します。
さて、今期ご参加くださっている、作業療法士・TREプラクティショナーの荒巻裕さんが第16回世界作業療法士連盟大会、第48回日本作業療法学会という大舞台でワークショップを行います。
専門職の方々に向けた、TREの体験ワークショップです。
TREのTはTension(緊張)、Trauma(トラウマ)、RはReleasing(解放)、EはExercises(エクササイズ)です。
詳しくはこちらをご覧ください。
* オープンパスメソッド身体教育研究所にもパンフレットを設置しますので、ご自由にお持ちください。
また荒巻さんのサイトはこちらです。
このワークショップ、かなり興味深い内容だと思います。
皆さん、どうぞ奮ってご参加ください!
2014年02月08日
ムーブメント・ワーク/ボディワーク入門講座
2月7日、よみうりカルチャー「ボディワーク入門/ロルフ・メソッドに学ぶ」講座が開催されました。
今回のテーマは「ムーブメント・ワーク」でした。オープンパス・メソッドでは「ソマティカルワーク」に当たるテクニックです。
講義では、1980年代から今日までのボディワークの歴史について話しました。
ボディワークが技術的に、また思想的にどう変化してきたのかを説明しました。
身体と感情の繋がりを強調した時代があり、それが身体と認知、あるいは身体自体の知恵を探求する時代へと移り変わっていきました。
実習では、最初に定型のムーブメントを体験していただきました。「グラスホッパー」という主に大腰筋を活性化させるムーブメントと、感覚入力を用いて腕を伸長させるムーブメントの2種です。
次に、参加者の皆さんに、ペアになって互いにムーブメントの誘導をしていただきました。
ムーブメント・ワークの背景となる理論は多数ありますが、今回は認知理論的なものに基づいて行いました。
注意を上手くコントロールしながら行う方法で、(1)留意、(2)注意分散、(3)受動的注意集中、(4)動き+感覚、という手順で行います。
誘導するための言葉がけが少し難しかったようですが、それでもどのペアも、身体感覚、動作の変化を体験できたようです。
今回のテーマは「ムーブメント・ワーク」でした。オープンパス・メソッドでは「ソマティカルワーク」に当たるテクニックです。
講義では、1980年代から今日までのボディワークの歴史について話しました。
ボディワークが技術的に、また思想的にどう変化してきたのかを説明しました。
身体と感情の繋がりを強調した時代があり、それが身体と認知、あるいは身体自体の知恵を探求する時代へと移り変わっていきました。
実習では、最初に定型のムーブメントを体験していただきました。「グラスホッパー」という主に大腰筋を活性化させるムーブメントと、感覚入力を用いて腕を伸長させるムーブメントの2種です。
次に、参加者の皆さんに、ペアになって互いにムーブメントの誘導をしていただきました。
ムーブメント・ワークの背景となる理論は多数ありますが、今回は認知理論的なものに基づいて行いました。
注意を上手くコントロールしながら行う方法で、(1)留意、(2)注意分散、(3)受動的注意集中、(4)動き+感覚、という手順で行います。
誘導するための言葉がけが少し難しかったようですが、それでもどのペアも、身体感覚、動作の変化を体験できたようです。
2014年02月01日
フェイス&ヘッドワーク/ボディワーク入門講座
1月31日、よみうりカルチャー「ボディワーク入門講座/ロルフ・メソッドに学ぶ」講座が開催されました。
今日のテーマは「フェイス&ヘッドワーク」でした。
ロルフ・メソッド(ロルフィング)の第7セッションに当たる内容です。
講義では、脳頭蓋と顔面(内臓)頭蓋について話しました。
解剖学でもそう分けますが、施術を行う上でもそう分けて対処したほうが効果が上がります。
顔面にある表情筋についても話しました。
表情筋は骨格筋と違って、骨格から皮膚、皮膚から皮膚に付いたりしています(骨格筋は関節をまたいで、骨から骨に付いています)。
それなので、とても変化しやすく、顔の中を容易に動いてしまいます。
筋膜リリース手技による顔の「造形術」も、斎藤講師がデモンストレーションでお見せしたとおり、たいして難しくはありません。
実技練習では、首すじから、顔、頭にかけての筋膜リリースを行いました。
解剖学の言葉を使うと、(講座では個々の筋肉名は挙げませんでしたが)広頸筋、斜角筋群、舌骨下・上筋群、オトガイ筋、下唇下制筋、下顎骨周囲の組織、上唇鼻翼挙筋、上唇挙筋、小頬骨筋、大頬骨筋、口角挙筋、頬骨周囲の組織、眼輪筋、上眼瞼挙筋、眼窩周囲の組織、咬筋、側頭筋、帽状腱膜といったところです。
今回は体験受講の方がお二人いらして、私はそのお一方と組んでペアリリースを行いました。
ヨガをされている方で、身体感覚が高く、その場で筋膜リリース手技を使えるようになられ、「さすが!」と思いました。
今日のテーマは「フェイス&ヘッドワーク」でした。
ロルフ・メソッド(ロルフィング)の第7セッションに当たる内容です。
講義では、脳頭蓋と顔面(内臓)頭蓋について話しました。
解剖学でもそう分けますが、施術を行う上でもそう分けて対処したほうが効果が上がります。
顔面にある表情筋についても話しました。
表情筋は骨格筋と違って、骨格から皮膚、皮膚から皮膚に付いたりしています(骨格筋は関節をまたいで、骨から骨に付いています)。
それなので、とても変化しやすく、顔の中を容易に動いてしまいます。
筋膜リリース手技による顔の「造形術」も、斎藤講師がデモンストレーションでお見せしたとおり、たいして難しくはありません。
実技練習では、首すじから、顔、頭にかけての筋膜リリースを行いました。
解剖学の言葉を使うと、(講座では個々の筋肉名は挙げませんでしたが)広頸筋、斜角筋群、舌骨下・上筋群、オトガイ筋、下唇下制筋、下顎骨周囲の組織、上唇鼻翼挙筋、上唇挙筋、小頬骨筋、大頬骨筋、口角挙筋、頬骨周囲の組織、眼輪筋、上眼瞼挙筋、眼窩周囲の組織、咬筋、側頭筋、帽状腱膜といったところです。
今回は体験受講の方がお二人いらして、私はそのお一方と組んでペアリリースを行いました。
ヨガをされている方で、身体感覚が高く、その場で筋膜リリース手技を使えるようになられ、「さすが!」と思いました。
2014年01月18日
頸部のリリース/ボディワーク入門講座
1月17日、「ボディワーク入門講座」(読売文化センター主催)が開催されました。
今回のテーマは「頸部のリリース」でした。
講義では、頸部が軸骨格の一部である(構造的にも機能的にも)こと、頸部の故障や不具合が全身に影響する(逆も同様)ことなどを話しました。
実習では、頸部に対するムーブメントワークを体験していただいた後、筋膜リリースをペアになって互いに行いました。
リリースの対象は広頸筋、胸鎖乳突筋、斜角筋、後頸部筋群、AOジョイントでした。
今期も後半になって、受講生の皆さんは筋膜リリースの腕前を確実に上げられているようです。
今回のテーマは「頸部のリリース」でした。
講義では、頸部が軸骨格の一部である(構造的にも機能的にも)こと、頸部の故障や不具合が全身に影響する(逆も同様)ことなどを話しました。
実習では、頸部に対するムーブメントワークを体験していただいた後、筋膜リリースをペアになって互いに行いました。
リリースの対象は広頸筋、胸鎖乳突筋、斜角筋、後頸部筋群、AOジョイントでした。
今期も後半になって、受講生の皆さんは筋膜リリースの腕前を確実に上げられているようです。
2013年12月07日
おなかの中を探検/ボディワーク入門講座
12月6日、読売文化センター恵比寿「ボディワーク入門講座」が開催されました。
今回のテーマは「腹部へのアプローチ、または、おなかの中を探検」でした。
ロルフ・メソッドでは、身体を支持し、バランスを整えるためのセッションとして第4セッションを重視します。主な部位としては、大腿内側面、骨盤底です。
オープンパス・メソッドでも大腿内側面、骨盤底は重視しますが、バランスと言えば(特に機能的、動的バランスを重視するオープンパス・メソッドとしては)、腹腔内への働きかけは欠かせません。
今回の講座では、バレエのピルエットを例に挙げながら、腹腔内の器官(筋肉、内臓、血管…)の状態が、動作に大きな影響を及ぼすことを話しました。
腹腔内には、様々な器官があります。今回の実習では、まず腹腔内器官全体の動きを感じ(タップン、タップン・・・)、かつ可能であれば滞りのある部位を探り当て、その後、腰椎、腹大動脈、肝臓、胃、大腰筋などを触察しました。
触察の後は、腹腔内器官に対する筋膜リリースを行いました。腹壁筋群のリリースによって股関節の動きを即時にスムーズにし、可動域を広げる技法、内臓への働きかけを通して横隔膜をリリースする技法、腸腰筋のリリースなどを実習しました。
今回は今期初回からご参加くださっている、オープンパス・メソッド・ボディワーカーの丹治さんが指導に当たってくださいました。
丹治さん、ありがとうございました。

また今回からオープンパス7期生のM山さんもご参加くださるようなので、心強いです。
今回のテーマは「腹部へのアプローチ、または、おなかの中を探検」でした。
ロルフ・メソッドでは、身体を支持し、バランスを整えるためのセッションとして第4セッションを重視します。主な部位としては、大腿内側面、骨盤底です。
オープンパス・メソッドでも大腿内側面、骨盤底は重視しますが、バランスと言えば(特に機能的、動的バランスを重視するオープンパス・メソッドとしては)、腹腔内への働きかけは欠かせません。
今回の講座では、バレエのピルエットを例に挙げながら、腹腔内の器官(筋肉、内臓、血管…)の状態が、動作に大きな影響を及ぼすことを話しました。
腹腔内には、様々な器官があります。今回の実習では、まず腹腔内器官全体の動きを感じ(タップン、タップン・・・)、かつ可能であれば滞りのある部位を探り当て、その後、腰椎、腹大動脈、肝臓、胃、大腰筋などを触察しました。
触察の後は、腹腔内器官に対する筋膜リリースを行いました。腹壁筋群のリリースによって股関節の動きを即時にスムーズにし、可動域を広げる技法、内臓への働きかけを通して横隔膜をリリースする技法、腸腰筋のリリースなどを実習しました。
今回は今期初回からご参加くださっている、オープンパス・メソッド・ボディワーカーの丹治さんが指導に当たってくださいました。
丹治さん、ありがとうございました。

また今回からオープンパス7期生のM山さんもご参加くださるようなので、心強いです。
2013年11月16日
骨盤周囲から大腿まで(側面)に働きかける/ボディワーク入門講座
11月15日、読売文化センター恵比寿「ボディワーク入門講座」(講師:斎藤瑞穂、小川隆之)が開催されました。
今回のテーマは「骨盤周囲から大腿まで(外側)に働きかける」でした。
前回は肩甲帯に対して身体側面から働きかけたので、今回はその続きです。
今回はペアリリースを行う前に、ペアで触察を行いました。
対象となったのは、腸骨稜、大転子、腸脛靭帯、脛骨、腓骨、第12肋骨、背部筋肉群、腹部筋肉群+腹腔内(内臓群)でした。
骨、靭帯、筋肉、腹腔の押圧感を相対比較するためです。

ペアで触察を行った後は、ペアリリースを行いました。
大転子周囲、腸脛靭帯、骨盤側面(中臀筋)、腰方形筋を対象としました。
今回のテーマは「骨盤周囲から大腿まで(外側)に働きかける」でした。
前回は肩甲帯に対して身体側面から働きかけたので、今回はその続きです。
今回はペアリリースを行う前に、ペアで触察を行いました。
対象となったのは、腸骨稜、大転子、腸脛靭帯、脛骨、腓骨、第12肋骨、背部筋肉群、腹部筋肉群+腹腔内(内臓群)でした。
骨、靭帯、筋肉、腹腔の押圧感を相対比較するためです。

ペアで触察を行った後は、ペアリリースを行いました。
大転子周囲、腸脛靭帯、骨盤側面(中臀筋)、腰方形筋を対象としました。
2013年07月06日
身体の側面に働きかける(2)/ボディワーク入門講座
7月5日、読売文化センター主催「ボディワーク入門講座」が開催されました。
今回のテーマは前回に引き続き「身体の側面に働きかける」でした。
前回は下半身に対して働きかけましたが、今回は上半身に対してでした。
ロルフ・メソッドで言う「横のライン」について簡単に話した後、すぐにデモンストレーションをお見せして、実習に入りました。
今回の実習は腋から体幹にかけて牽引法と加圧法を取り混ぜての施術となりました。浅筋膜リリースも少し含めて行いました。前鋸筋や腰方形筋の施術は少し難しかったかもしれません。
施術(筋膜リリース)の後は、肩甲骨に関わるソマティカルワークを行いました。
今回のテーマは前回に引き続き「身体の側面に働きかける」でした。
前回は下半身に対して働きかけましたが、今回は上半身に対してでした。
ロルフ・メソッドで言う「横のライン」について簡単に話した後、すぐにデモンストレーションをお見せして、実習に入りました。
今回の実習は腋から体幹にかけて牽引法と加圧法を取り混ぜての施術となりました。浅筋膜リリースも少し含めて行いました。前鋸筋や腰方形筋の施術は少し難しかったかもしれません。
施術(筋膜リリース)の後は、肩甲骨に関わるソマティカルワークを行いました。